会計事務所とは何か
会計事務所は、企業や個人の納税を支援する税理士の事務所です。税理士は納税支援の国家資格者であり、納税者の納税義務を適正に実現することを使命としています。
法的な観点からみた役割は右記のとおりですが、実際に税理士が行っていることはそれだけにとどまりません。税理士は長らく、企業経営者や個人事業主が本音で話せる「相談相手」の役割を果たしてきました。これは、税理士が納税支援をする関係上、企業や個人のお金の流れを詳細に把握しており、「虚勢を張ったり、隠し事をしたりしても意味がない相手」だからです。事業の舵取りを担う人間は本質的に孤独なものですが、そんな孤独な経営者、事業主に寄り添い、よき相談相手としての役割を果たしてきたのが税理士です。
高度なサービスを展開する会計事務所
近年では、経営者の相談役という税理士の役割を高度に発展させようとしている会計事務所が増えてきました。本格的な経営計画による経営支援、M&Aを含む事業承継支援、企業の海外進出支援と外国税制のサポート、介護事業などの専門領域における経営指導、リスクマネジメント、IPO(株式公開)など、高度なサービスを提供している会計事務所も目につきます。逆に本来の業務である納税支援を突き詰めている会計事務所もあり、相続税対策や税務調査対応などで多くの実績を挙げています。こうした会計事務所をうまく活用できれば、事業の舵取りにおける大きな支えになることは間違いありません。
会計事務所選びのためのガイドブック
一方で、個性化が進む会計事務所のなかから、自分に合った事務所を選ぶのは容易なことではなくなりました。会計事務所は競い合うようにサービスを充実させていますし、その内容は専門化・高度化する傾向にあります。ウェブ検索サービスで会計事務所を調べても、膨大な数の事務所がみつかり、どれが自分に適した事務所なのか判断するのは簡単なことではないでしょう。
本書は、そうした状況のなか、会計事務所選びの一助にしていただく目的で製作されました。本書の編集を行った株式会社実務経営サービスは、全国の会計事務所の成長と発展をお手伝いしている企業です。
12年以上の歴史を持つ会計事務所向け専門誌「月刊実務経営ニュース」の発行のため、本年度だけでも200人以上の税理士に取材をしており、延べ人数は2000人近くになります。本書はこの実績にもとづき、全国から100の会計事務所をご紹介させていただいています。おかげさまで、今回5冊目にあたる2011年度版を発行させていただく運びとなりました。
北海道・東北地方から九州・沖縄まで、全国屈指の大型事務所から新進気鋭の事務所まで、個性あふれる100の会計事務所の情報を読みやすくまとめてあります。新年度版の製作にあたっては、ご紹介する会計事務所を時代の変化に合わせて再検討したほか、会計事務所のセールスポイントが一目で分かるように「100選Tweet」という小欄を新設しました。ぜひそれぞれの会計事務所の紹介文を熟読していただき、自社の経営方針、目的にあった会計事務所をお探しいただければ幸いです。本書をきっかけに、皆さ
んが理想の会計事務所に巡り会えることを心より願っています。
株式会社実務経営サービス
代表取締役 中井 誠



